「立っていると腰が痛くなる」「下腹がぽっこり出て見える」「前ももばかり張る」….
そんな悩みがある人は、もしかすると “反り腰” かもしれません。
姿勢の悪さは見た目の問題だけでなく、痛みや不調、運動パフォーマンスの低下にもつながります。この記事では、
- 反り腰とは何か?
- 反り腰になる原因
- 反り腰が引き起こすトラブル
- 本当の意味で改善するために必要なこと
を、トレーナー視点から詳しく解説します。
反り腰とは?——「腰が反っている=よい姿勢」ではない
反り腰とは、骨盤が前に傾きすぎて(前傾)、腰椎が過度に反ってしまっている状態を指します。
一見すると「姿勢が良さそう」「胸を張って堂々としている」ように見えるかもしれませんが、実際にはバランスが崩れた状態です。

反り腰の特徴:
・骨盤が前に傾く(骨盤前傾)
・腰椎のカーブが強すぎる(腰が反りすぎている)
・お腹が前に突き出る
・お尻が後ろに突き出る
・前ももが張る/太く見える
・腰が疲れやすい・痛くなりやすい
反り腰の原因はひとつじゃない!
反り腰になる原因は、実は一つだけではありません。以下のような複数の要因が絡み合って起こることがほとんどです。
1. 腹筋(特に下腹部)の筋力低下
お腹の筋肉が弱いと、骨盤を後ろに引っ張る力が不足し、前に傾きやすくなります。特に腹横筋や内腹斜筋など、インナーマッスルの機能低下が大きく関わります。
2. 股関節の前側(腸腰筋)の硬さ
長時間座る生活、デスクワーク、スマホ姿勢などで腸腰筋が短縮して硬くなると、骨盤を前に引っ張ってしまい、反り腰になります。
3. お尻の筋肉(大臀筋・中臀筋)の弱化
骨盤を安定させるはずのお尻の筋肉が使えていないと、姿勢保持がうまくできず、腰や前ももに頼るようになります。
4. 姿勢のクセや歩き方
「常にかかと重心」「ヒールを履く」「前ももで立つクセ」なども、反り腰を助長します。
反り腰が引き起こす不調・トラブル
反り腰を放置すると、以下のような不調につながることがあります。
• 腰痛(特に立っているときに痛む)
• 下腹部のぽっこり感
• 前ももの張り・疲れやすさ
• 股関節の詰まり感や違和感
• 姿勢の崩れ(猫背やストレートネックと併発)
• 呼吸が浅くなる(肋骨の動きが悪くなる)

また、運動やトレーニングを頑張っても、正しい筋肉が使えない状態のままでは逆効果になることも。反り腰を根本から改善することが、効率のよい身体作りへの近道です。
反り腰を改善するために必要な3つのステップ
では、反り腰を改善するにはどうすればよいのでしょうか?
一時的にストレッチやマッサージをしても、根本解決にはなりません。
本当に必要なのは、以下の3ステップです。

1. 骨盤周辺の硬さを取る(股関節・腸腰筋のストレッチ)
まずは硬くなっている部分をゆるめて、動ける土台を作ります。
• 腸腰筋ストレッチ(ランジストレッチ)
• 大腿四頭筋のリリース
• 背骨(特に胸椎)の可動域アップ
などを行い、骨盤がニュートラルな位置に戻りやすい状態を作りましょう。
2. インナーマッスルの再教育(腹横筋・骨盤底筋など)
ストレッチだけで終わらせず、次は「正しい筋肉の使い方」を再学習していきます。
• ドローイン(腹横筋の活性化)
• デッドバグ
• ピラティスの呼吸を使ったコアトレーニング
が効果的です。
このステップを丁寧に行うことで、「姿勢を支える力」が内側からついてきます。


3. 全身を使った姿勢・動作の再構築(立ち方・歩き方・トレーニング)
最後は、立つ・歩く・トレーニングする、といった日常の動きそのものを改善していきます。
• お尻(大臀筋)やハムストリングスを使える立ち方・歩き方• 重心の位置(つま先~踵のバランス)
• ヒップヒンジの感覚習得
など、ただ筋トレをするのではなく、「正しく体を使う」ことを学ぶ段階です。
まとめ|反り腰改善は“筋トレだけ”でも“ストレッチだけ”でもNG!
反り腰は「見た目の問題」だけではなく、身体全体のバランスや不調にも大きく関わるものです。
そして、改善には 「正しくゆるめて、正しく使う」 という視点がとても重要。
・ただ筋トレを頑張るだけではNG
・ただストレッチをしても戻ってしまう
・ 正しい順序とやり方が大切
ということをぜひ覚えておいてください。
もし自分の姿勢や動作に不安がある方は、専門家によるチェックやパーソナルなアプローチを受けてみるのもおすすめです。
パーソナルジムAscend Performanceでは一人一人に合ったトレーニングを提供しております。姿勢やお身体の不調でお悩みの方はぜひ体験へお越しください!