「ピラティスをやってたら筋肉が落ちた気がする」
「結局、楽にはなるけど筋力アップはできないよね??
こんな声、時々聞きます。
ピラティス=身体を弱くする。
それは少し誤解を含んだ、極端な意見です。
もちろん、筋肥大や持久力アップを目指して高強度のトレーニングをしている人からすると、ピラティス単体では物足りなく感じるのも事実です。でもそれは、ピラティスが悪いのではなく、目的と手段がかみ合っていないだけ。
今回は、「ピラティスは身体を弱くするのか?」という疑問を通して、ピラティスの正しい立ち位置や活用方法をお伝えしていきます。
ピラティスは「不調の改善」において非常に有効

まず大前提として、ピラティスは身体を整えるための非常に優れた手段です。
- 姿勢改善
- 呼吸の質の向上
- 関節の安定性の向上
- インナーマッスルの活性化
- 過緊張部位のリリース
- 慢性的な肩こりや腰痛の軽減
こういった不調にアプローチするには非常に効果的。
つまり、ピラティスは「身体の土台」を整えるためのメソッドなのです。
じゃあ、筋力アップやパフォーマンスには非効率?
これは半分正解です。
ピラティスの動きは基本的に低負荷でのコントロール重視。フォームや呼吸を意識しながらゆっくりと動くので、「筋肉にガンガン負荷をかけて成長を狙う」という目的には不向きです。
しかし、
「だから意味がない」「やる必要がない」というのは間違いです。
たとえば、体幹が不安定な状態でスクワットを重ねても、結果として腰を痛めたり、効かせたい筋肉に効かなかったりしますよね?
ピラティスはまさに効かせられる身体を作るための準備段階。
いわば、地盤の弱い土地に家を建てる前にしっかりと基礎工事を行うようなものです。

ピラティスを「目的に合わせて段階的に活用する」ことが大切
ピラティスはあくまで身体を良くするための一手段。
目的に応じて、段階的に取り入れることが重要です。
目的①:痛みや不調の改善

→ ピラティスは第一選択肢になり得ます。
関節の安定性や動きの滑らかさが向上し、無理なく「正しい使い方」を身につけられるからです。
目的②:姿勢改善・疲れにくい身体を作る
→ 中長期的にピラティスを継続することで、日常のパフォーマンスは確実に向上します。
日々の「なんとなくの不調」がなくなることで、仕事やスポーツの質も上がるでしょう。

目的③:筋肥大やパフォーマンスアップ

→ ピラティスだけでは効率が悪い。
しかし、トレーニングの補助としてピラティスを組み合わせることで、より安全で質の高い筋トレが可能になります。
ピラティスは主役にもなれるし、名脇役にもなれる。
でも、全てをピラティスだけで完結させようとするのは少し無理があるのです。
ピラティスは「弱くなる運動」ではない。「強くなるための準備」だ。
ピラティスは、身体を整える「再教育」の時間。
その先に筋トレやスポーツ動作があることで、初めて「本当の意味で強い身体」が手に入ります。
だから、「ピラティスは身体を弱くする」なんてことはありません。
むしろ、ピラティスを通じて身体を壊さずに強くなれる土台を作ることができるのです。
目的を見失わず、「今の自分に必要なアプローチは何か?」を常に見極めながら、ピラティスを使いこなしていきましょう。

ピラティスは「脳と身体をつなぐ再教育」でもある

見落とされがちですが、ピラティスが得意とするのは身体の再学習です。
普段の生活やスポーツのクセで偏った身体の使い方をしていると、
- 本来動くべき筋肉が使われていない
- 逆に代償的に別の筋肉が過緊張している
- 力を入れたいときに、力を抜くべき部位まで緊張してしまう
といった誤作動が脳と身体の間で起きていることが非常に多いのです。
ピラティスでは、一つひとつの動きを「感じながら」「丁寧に」「正確に」行うため、
- どの筋肉が今働いているか
- どの関節が動いているか
- 呼吸と動作がどう連動しているか
といった感覚が磨かれていきます。
これがいわゆる「身体の使い方が上手くなる」という状態。
筋肉をただ鍛えるだけでは得られない、神経系の精度向上がピラティス最大の強みとも言えるでしょう。
その意味で、ピラティスは「ただの運動」ではなく、脳と身体の再接続を図る教育的アプローチなのです。
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